「特に何かをしたわけじゃないのに、腰が痛い」
パーソナルトレーナーとして10年ほど現場に立っていますが、こういうご相談は本当に多いです。そしてその多くが、デスクワークをされている方からのものです。
正直、トレーナーになったばかりの頃は、「運動不足が原因だろうな」くらいにしか考えていませんでした。
ただ、いろいろな方の身体を見させていただく中で、「座っている」という行為そのものが、思っている以上に腰へ負担をかけているということに気づきました。
実はこれ、感覚の話だけではありません。世界の座位時間を比較した調査では、世界平均が1日5時間に対し、日本人は平均7時間というデータがあります。日本人は世界でもトップクラスの「座りすぎ大国」となっています。。我々は当たり前になっていますが、世界でもみると驚愕ですね。。
さらに、日本人の約8割以上が一生に一度は腰痛を経験するというデータもあり、厚生労働省の調査でも腰痛は不調の第1位。もはや国民病といっても過言ではありません。
では、なぜ座っているだけで腰が痛くなるのか。今回は、その理由と、今日からできる対策をお伝えします。
1,「座る=楽」は実は誤解
「座っているほうが楽」だと思っていませんか?
セッション中、会員様からもよく聞く言葉です。
ところが実際は、座っている姿勢は腰への負担が想像以上に大きいです。
直立している状態を100%とすると、座っている姿勢では腰の椎間板にかかる圧力が1.4〜1.5倍に増加します。さらに猫背気味に前かがみになると、その圧力は最大1.9倍にまで跳ね上がります。
立っているより、座っているほうが腰に負担がかかる。
これは、現場でもあまり知られていない事実だと感じます。
長時間同じ姿勢で圧迫され続けると、椎間板の水分が減少し、弾力性を失っていきます。これがヘルニアなどのリスクにもつながります。
「座りっぱなしの後、立ち上がった瞬間に腰が痛い」という経験がある方も多いと思いますが、これも同じ理由です。圧迫されていた椎間板が急に圧力から解放されることで、神経が刺激されて痛みが出ます。
2,デスクワーク腰痛に関わる3つの筋肉
腰痛の原因は、腰そのものだけではありません。
現場で身体を見ていると、特定の筋肉が硬くなっていたり、弱くなっていたりするケースがほとんどです。
①腸腰筋(ちょうようきん)

腰椎と太ももの骨を結ぶ深層の筋肉です。座っている間はずっと縮んだ状態になるため、硬くなりやすいです。
この筋肉が硬くなると、立ち上がる際に骨盤の動きを邪魔して、腰を無理に引っ張ってしまいます。「座った後、腰が伸びにくい」という方は、ここが硬くなっているサインかもしれません。
②脊柱起立筋・腰方形筋


背骨や腰を支えるアウターの筋肉です。座った姿勢を保つために常に緊張し続けるため、血流が低下し、疲労物質が溜まりやすくなります。
これが、いわゆる「腰のだるさ」や「重い感じ」の正体です。
③体幹のインナーマッスル(多裂筋など)

お腹まわりをコルセットのように支える深部の筋肉です。動かない時間が長くなるほど不活性化し、腰椎そのものが不安定になります。
「腰が疲れやすい」という方は、ここがうまく機能していないことが多いです。
3,まず椅子の環境を整える
腰痛対策として、まず手をつけやすいのが椅子の調整です。
ここを整えるだけでも、負担はかなり変わります。
座面の高さは、座った状態で足裏全体が床にしっかりつく高さが基本です。
背もたれは、深く腰掛けて体幹を預けるように使います。ランバーサポート(腰当て)があれば、骨盤の後傾を防ぎ、腰のS字カーブを保ちやすくなります。
パソコンのモニターは、画面まで40cm以上の距離を保ち、視線がやや下(10〜15度)を向く高さに設定するのがおすすめです。モニターが低すぎると、頭が前に出て首や腰への負担が増えてしまいます。
4,腸腰筋のストレッチ
硬くなりやすい腸腰筋を緩めるストレッチをYouTubeで紹介しています↓
まとめ
どれだけ姿勢を整えても、同じ姿勢を長時間続けることそのものが、腰への負担になります。
1時間に一度は立ち上がって、軽く歩いたり、身体を動かす時間をつくることが大切です。
腰痛は、「腰が弱いから」起きるわけではありません。
座りすぎによる筋肉の硬直と弱化が、積み重なって起きていることがほとんどです。
まずは今日から、椅子の調整とストレッチを試してみてください。
QOL(クオル)パーソナルジムでは、こうした日常の姿勢や身体の使い方から見直すトレーニングを大切にしています。デスクワークによる腰痛や身体のだるさが気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。
QOL(クオル)パーソナルジム
https://qol-personalgym.com/
この記事を書いた人
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株式会社アシスト QOL(クオル)パーソナルジム
代表取締役 石山 涼(いしやま りょう)
私は幼い頃からスポーツに打ち込み、怪我を経験し、リハビリやトレーニングに励む日々を過ごしました。怪我を乗り越える過程で、ただ元に戻るのではなく、以前よりも強く動ける身体へと変わっていく実感を得ました。この経験が私に『人の身体を支えるトレーナーになりたい』という強い想いを芽生えさせた原点です。
その後、専門学校でメディカルトレーナー科を専攻し、知識と技術を身につけ、現場に立つようになってからも多くのお客様と真剣に向き合い続けてきました。その中で前職で長年担当させていただいた方のことです。怪我で大好きなゴルフをあきらめかけていた方でしたがトレーニングを重ねるうちに再びゴルフを楽しめるようになり、さらには以前から挑戦したかったサーフィンにもトライされました。その方から『トレーニングで人生が変わった』と言っていただいたとき、私は心から『この仕事を続けていきたい』と決意しました。
その想いを形にしたのがQOLです。一人でも多くの方が怪我や不調に悩まされず、自分らしく好きなことに挑戦できるように。トレーニングを通して身体だけでなく人生そのものを前向きに変えていけるように。そんな願いを込めて日々お客様と向き合っています。

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